利尻昆布にかける想い
日本の最北離島・利尻島の漁師、
神成誠です!
みなさま、はじめまして!平成2年に家の跡を継いでから漁師28年目となりました。長年5t程の漁船で、水ダコ漁/ホッケ刺網漁/マグロ一本釣り漁/毛ガニ・タラバガニ特採刺網漁をしておりましたが、20年目の節目に父親が手掛けていた養殖昆布漁に着目し、6・7年前から、養殖昆布漁を主体にウニ漁をしています。1度も島を離れて生活をした事がない田舎者ですが、みなさん、ヨロシクお願いいたします!!
利尻島はこんなところ!
日本海の北に、1,700m級の山・利尻富士があり、ぽっか~んと浮かんだように見える島が利尻島。別名「夢の浮き島」とも呼ばれています。
また、登山家からは海抜0mから登れる山としても有名で、日本はおろか、世界中でも類をみない島と言われています。緑豊かな環境で、夏は島の周りがスカイブルーに囲まれています。海の中の環境も大変良く、山に積もった雪解け水が、森の栄養を沢山含んで30年程かけて麓や海底から溢れだしているため、豊かな漁場を築いてくれています。そんな環境で育つのが、みなさんご存知の高級利尻昆布なんです。
日本の出汁を守りたい。
昔から知られている利尻昆布!
近年、天然物の繁殖状況が悪くなり、その年その年で、収穫のばらつきが目立ち始め、地区によってはゼロという年もあるようになりました。
そこで先代の方々が、30~40年ほど前から、養殖昆布漁を手掛けてきました。
利尻島は高齢者が多く、特に漁業者の高齢化は深刻な問題となっています。
昆布が製品になるまでは非常に手間隙がかかる作業が多く、そのわりに収入が思ったほどならないと若い人達は、稼ぎの良い魚種にという傾向がみられ、僕でも若手と言う現状。さらに、後輩は10人程しかいません。
また、近年は、日本人の出汁文化も離れぎみとなり、ようやく世界でも『UMAMI』として注目を浴びようとしている中、昔から日本の料理に必要とされてきた出汁が消えてしまうのは悲しい。そこで、何か自分に出来ることはないかと考え、今回、六次産業に着目しました。沢山の消費者のみなさまと一次産業を手掛ける僕が繋がり、若い人達に注目されることで、この先も利尻昆布が失われないよう願う想いです。